チロリン物語～１型糖尿病とともに～

8月も、終わりを告げようとしている頃。
chiroがふと、つぶやきました。

「ねえ、お母さん。Yちゃんも、Kちゃんも、Aちゃんも、誰も、ケイタイ（ポンプのこと）してないよ。」
不思議そう、ちょっと不安そうな表情。

母「そう。ケイタイがあるとどう？何か困る？」
chiro「・・・・。」
母「これはね、chiroが元気になるためのものだよ。
「みんなおなじ　みんなちがう」って本にも書いてあったよね。
ひまわりの種は、皆同じひまわりの種。でも、模様や形や色は皆違う。
梅干の種は、皆同じ梅干の種。でも、しわや形や色は皆違う。
貝殻もそう。ソラマメもそう。
それと同じだよ。
だから、chiroはケイタイをしているけど、皆と同じ、幼稚園のお友達！」

chiroはにっこりして、また遊び始めました。

もうすぐ、幼稚園が始まるね。
沢山遊んで、沢山大きくなあれ。

以前から、先生から、両親の血液検査をしたい、と言われていました。遺伝子研究の資料を集める為のようです。そういうわけで、夫も一緒に、家族4人で行きました。
検査結果は、HbA1c7.3と、非常に良かったです。
まあ、夏は一般的に血糖は下がります、と先生も言っていたので、来月はどうなるかわかりませんが。
他に、「アメリカの大学で、膵臓のβ細胞の培養が成功した、と朝日新聞に載っていましたよ。でも、癌化などの問題で、実用化は向こう10年はまだ無理だと思います。」とおっしゃっていました。

今月のトピックは、chiroが一人で、ポンプのボタンを押せるようになったことです！血糖測定も、針の交換だけ手伝ってあげれば、できます！
先生に言ったら、「すごいね！それはいいですね。」と、褒めてくれました。chiroもなんだか嬉しそうでした。やったね、chiro!

　最近、ずっと更新をサボってしまい、気がつくと、一月以上も経ってしまいました。
　プールのある夏は、ほんと、忙しいです！（理由は前回ブログ参照。）
この間、いろいろなことがありました。

まず、検診日。
　7月17日、がんばっていきましたが、先生は、他の用事で忙しいとかで、急遽他の先生が・・。とりあえず、HbA1cは、7.6で、まずまず。
この一ヶ月のトピックは、先生方のおかげで、幼稚園での昼食を食べるようになったこと。おかげで、血糖も安定してきました。あと、夜間は、basalを0.15だとどんどん上がってしまう為、0時付近で、200台に上がるよう調節して、basal0.2で行くと、丁度いいことが分かりました。（こまめな血糖測定が必要で、結構大変なのですが。）

そして、卒乳！！！
誕生日の2日前、昼まで、おっぱいに執拗に吸い付いていたchiroが、寝る前に自分から、「もう、おっぱい止める。」と言うのです。前々から、祖父母やお姉ちゃんに、「もう、4歳だから止めるんだよね。」と、ささやかれていて、むしろ、逆に固執し続けているようにも見えていました。この日も、昼間周りから、同じようなことを言われても、平気でおっぱいを飲み続けていました。だから、当分まだ飲み続けるのかな？と母は思っていたので、chiroの発言は、驚きの一言でした！「そうなんだ～、大丈夫だよ、えらいねえ。」と、よしよしすると、やはり我慢しているのか、しばらく唸っていましたが、いつの間にかそのまま寝ました。すごい！
次の日も、時々飲みたい風で、でも、唸りながら我慢してがんばっている様子が伺えました。毎日、夜中2～3回途中で起きて、そこでいつも母乳を飲んでいましたが、その日は、夜中起きた時、30分ほど我慢していて、ついに泣き出してしまいました。でも、その後30分ほど泣き続けて、そのまま寝ました。そうこうしているうちに、ついに、卒乳できました。さすが、もう4歳です。自我の形成がきちんと確立されつつあるのでしょう。自分で決めて、実行できたのですから。あまりに突然でびっくりしましたが、母の理想の卒乳でした。本当によかったです。ここまでがんばった甲斐がありました。

そして、先週あたりから、自分で血糖測定と、ポンプボタン押しを行っております。血糖測定は、針の装着が危ないので、手伝いますが、その他はほぼ、自分でやれます。ボタン押しの方は、楽しいみたいで、bolusは全て自分でしています。数値は、こちらで決めて、教えると、楽しそうに、お姉ちゃんに見せたりしてやっています。
また、いつのまにか、ひらがなは、全部覚えて、かるたもできるようになりました。名前は、何とか、自分で書いています。まだ、「字」というより、図形を真似するような感覚ですが。

本当に、このひと夏が、chiroを、大きく成長させました！
そして、4歳の誕生日、おめでとう！